リフォームの現場は、毎日が想定外の連続です。床を剥がしたらシロアリがいた、壁を壊したら重要な配線が出てきた、という場面において、現場を指揮する者の資格に基づいた判断力が、プロジェクトの完成度と安全性を決定づけます。ある大規模な戸建リフォームの現場での事例を紹介しましょう。当初は単なる内装工事の予定でしたが、解体を進める中で、主要な柱の根元が腐食していることが判明しました。この時、現場にいた一級建築施工管理技士のスタッフは、直ちに工事を中断し、二級建築士の設計担当者と連携して補強計画を策定しました。彼らは即座にジャッキアップの手配を行い、荷重を支えながら腐食した部分を入れ替えるという高度な補修を、当初の工程を大きく乱すことなく完遂したのです。もし、現場に適切な知識と資格を持った者がおらず、その腐食を見逃したり、安易な補修で済ませていたりしたら、その家は次の大きな地震で倒壊していたかもしれません。資格は、こうした危機的な状況において「何をすべきか」を論理的に導き出すためのバックボーンとなります。また、完成度の面でも資格の有無は大きく響きます。たとえば、防水工事の専門資格である防水施工技能士がいれば、ベランダや浴室の防水処理において、目に見えない部分の重ねしろや接着の加減まで徹底的にこだわります。これにより、リフォーム後の雨漏りという最悪のトラブルを防ぐことができるのです。塗装の現場においても、塗装技能士の資格を持つ職人は、気温や湿度に合わせて塗料の希釈を調整し、十年後も色褪せない強固な塗膜を作り上げます。施主様が一生懸命貯めた資金を投じるリフォームにおいて、その品質を運任せにするわけにはいきません。私たちは、自分たちが持つ資格の一覧を常に公開し、それがどのような安全と品質に繋がっているのかを説明する責任があると考えています。資格保持者が揃っているということは、その会社が教育に投資し、プロとしての倫理観を持って現場に臨んでいる証拠でもあります。現場で汗を流す職人から、オフィスでプランを練るデザイナーまで、それぞれが自身の資格に恥じない仕事を積み重ねることで、初めて「リフォームして本当に良かった」という施主様の笑顔に出会えるのです。
資格の有無がリフォーム現場の安全と完成度を左右する